2007年08月05日

年金のお話 〜プロローグ

以前、このブログにテーマのリクエストとして、
「社会保険、特に年金について」
という宿題を頂きました。
あれからもう何日も経ってしまいました。お待たせしてすみません。
今日は、年金のお話のプロローグとして、
そもそも年金制度とはどういうものなのか?
について書いてみたいと思います。


年金問題について非常に騒がれていますが、
少し前、ある友達からこんなことを聞かれました。

「年金を返せ!」とか言うけど、
あれって正しい言い方なのかなぁ?と。


つまり、
「年金を返せ!」と言うとき、
年金は、毎月払う年金保険料の金額が
そのまま自分が受け取る年金として
積み立てられているものだという考え方になるけれど、
その考え方って、正しかったっけ?ということ。


その指摘は非常にいいところをついていて、
「年金を返せ!」という言い方は実は間違っているんですよね。
心情としてはもちろんよくわかりますが。。


年金は、世代間扶養という考え方に基づいて運営されていて、
つまり、今現役世代が払っている年金保険料のお金は、
基本的に今年金を受け取っておられる方の年金として使われていて
現役世代が引退世代等を扶養する、世代間での扶養関係
ということなのです。

昨今、保険料の未納もかなり根の深い問題になっていますが、
保険料がもし自分が受け取る金額にそのまま反映されるのであれば
もっとみんな熱心に納付するのではないか、という気もしなくはないのですが、
しかし、年金は20年、30年と非常に長いスパンで払い続けるものですから、
その間の経済情勢による貨幣価値の変化への対処が難しくなる場合が
考えられます。ですから、そういう意味でも、世代間扶養は意味があるのですね。



ところで、

リクエストを頂いた大輔さんと仰る方からは、

>年金にはどういう種類があるの?
>特に女性は転職や結婚があるし注意することがたくさんあるよね?
>引越ししたら住所変更しないと、今後送られてくるであろう「年金通知」とやらは届かない?



といったことが質問事項として挙げられていました。

今日は、プロローグとして
年金の種類についてもう少し書いてみたいと思います。

   猫

年金制度には、ご職業等により、
国民年金、厚生年金、共済年金
いずれかの制度に入ることになっています。

そして、老齢(基本的には65歳)になったり、
ご自身が障害者となったり、ご家族がお亡くなりになって
法令で定められた基準に該当する場合に、
年金をうけることになります。

受給する年金の種類としては、主に
老齢年金、遺族年金、障害年金 があります。

これに加え、国民年金(※1)には、
寡婦年金、死亡一時金、脱退一時金 などがあります。

(※1) 国民年金は国民全員が加入することになっています。
厚生年金に加入しているサラリーマン、共済年金に加入している公務員は、
国民年金に加入し、さらに二重で各年金制度に加入していることに
なっています。


沢山あって、わけわからない感じがするかもしれませんが、基本的に、
老齢、心身の障害、死亡
などの理由による生活困窮を防止しよう、ということなのです。


厚生年金や共済年金の加入者は、国民年金との二階建ての
年金制度加入になっていますので、より給付が手厚くなりますから、
この場合は「生活困窮」というよりは、“保険給付を行う”
という考え方になります。


先ほど、年金の「世代間扶養」という考え方についてお話しましたが、
やはり、毎日の生活の中での不慮の事故等によって、
障害を受けることになったり、死亡してしまったりすることはあるわけで、
こうしたことに備えて、みんなで協力して自分たちの生活を
守っていこう、ということになっているのですね!


だから、こうしたことから考えると、
年金財政が厳しいとはいえ、少子高齢社会であるとはいえ、
今後、年金制度がなくなってしまったり、
年金が支給できなくなってしまったり、
ということは、基本的に考えられないと思います。



最後に、おまけ・・・

今日のような基本的な考え方(目的)は
法律では「目的条文」(第1条)に明記されています。

以下、国民年金法の目的条文である第1条の引用します。


「第1条 国民年金制度は、日本国憲法第25条第2項に規定する理念に基き、老齢、障害又は死亡によつて国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によつて防止し、もつて健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする。」


まさに、これですね。


次の年金のお話は、
女性の一生を時系列で追って、手続きの注意点
について取り上げてみます。


また、ご意見ご感想がありましたら、書き込みをお願いします。


posted by みかん at 14:12| 兵庫 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 社会保険労務士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 はじめてコメントします。

 ブロクもやっとるなんてビックリだわ。こちらもちょくちょく覗かせてもらうね。

 確かに、言われてみれば、今、われわれが払っとる保険料っていうのは、今の年金受給者のために国に拠出しとるんであって、我々の老後の積み立てではないよね。

 ただ、我々国民が年金と言うものについてキチンと勉強する機会ってないよね。オレの社労士勉強したもんでわかるものの(まあ知識が怪しいけど)、そうでなければ、年金なんて全然興味なかったと思う。「給料からなんか引かれとるわ」くらいかな。

 だから週刊誌や女性誌に書いてあるような過激な見出し、記事を見て「年金を返せ!」っていう言葉が出てしまうんじないかな。

 年金制度というものに対して国民に説明の機会はやはりつくらんといかんね。高校生くらいになったら社会保険庁から人を派遣して特別講義してもらうとか。(ダメかな)

 
 なんか理屈にあってなさそうだけど、ちょっと意見してみました。
Posted by こむ at 2007年08月05日 18:41
☆こむさん

あ、ついに・・見つかってしまいましたか・・・(笑)
いつも、こむさんからは何らかの反応をいただいて、
とても嬉しく思います。ありがとうござます!

> 年金制度というものに対して国民に説明の機会は
>やはりつくらんといかんね。高校生くらいになったら
>社会保険庁から人を派遣して特別講義してもらうとか。
>(ダメかな)

うーん!これいいと思うな!
税金の話と年金の話はしてほしいなぁ。
昨今、大学で講義してくれという話もあるそうですよ。
お偉い先生が仰ってました。

社会保険庁から派遣するのもいいけど、
折角だから、社労士の仕事としていただくことにしましょ〜!
なんちゃって。。

(* ^ー゚)ノ

Posted by みかん at 2007年08月05日 21:03
みかんちゃん、以前のブログだけど、京都の勉強会で司会されたんですね!
勤務社労士の先生のお話といい、みかんちゃんの司会といい、
ぜひ私も出席したかったなぁぁぁ。
ところで、年金の話、私も改めて、「なるほど〜」
と読ませてもらいました。
すごくすごくわかりやすいし、これをテレビなどで放送したらいい!
とまで思いました。
今のマスコミの報道は、「不安」ばかり煽るもののような気がしてならないからです。
Posted by がっちゃん at 2007年08月07日 16:03
☆がっちゃん

がっちゃん、こんにちは!暑いけど元気にしてますか?
さて、この間の学習会、会社勤務の私にとっては
かなり刺激的だったのよ〜
なんというか・・こう、冷や汗がじとーみたいな部分も
中にはありました。。

>今のマスコミの報道は、「不安」ばかり煽るもののような気がして
>ならないからです。

そう!私もそう思うわ!!
叩けるところにみんなたかって集中して叩きまくる、
みたいなところがありますよね。
確かに、社会保険庁の官としての問題はいろいろあるのでしょうけれど、
でも、年金のシステムはある意味うまく出来ているのですよね。
問題を精査して、だれかきちんと語ってほしい!
そんな、マスコット的社労士がマスコミにも誰か出てきたらいいのに〜!
ね、ね☆

ということで、
社労士の将来性って、こんなところにもあるような気がするわ。
活躍の場って、結構あるのかもしれない!

甘い!??

Posted by みかん at 2007年08月07日 22:36
私もみかんちゃんと同じ意見!
最近の弁護士さんのように、社労士も、近いうちに、そんなふうになったらいいな、って思ってるの。
あわよくば、私が!?
なぁんて、夢の1つです。
あ。笑わないでね!かなり本気だったり・・・。
Posted by がっちゃん at 2007年08月08日 15:41
☆がっちゃん

あ、やっぱりそうですよね!
弁護士さん、私もそれを想定していました。

がっちゃんのように、子育ても経験されている方だと、
より説得力があって、いいと思うわ!
応援してま〜す☆☆

 ヾ(゚ー゚ゞ)( 尸ー゚)尸
Posted by みかん at 2007年08月08日 22:56
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